Opal

オーストラリアの先住民族であるアボリジニの言い伝えによると、オパールから放たれる虹色の光は、地上に虹が落ちてきた時に生まれたものだとされ、「造物主が虹に乗って大地に降り立ちすべての人間に平和の知らせを持ってきた」 とあります。
古代ローマでは愛と希望の象徴とされ、「貴重な石」の代名詞であったopalusという名前を与えられました。
また、英国の文豪シェークスピアは作品の中で「宝石の女王」と称し、ローマの歴史家プリニウスは「ルビーよりやさしい炎を宿し、アメシストの紫のきらめき、エメラルドの海のような深い青緑色、その全てが信じられないほど見事に一体となって輝いている」と表現したといわれます。
神秘的なオパールの光は、持つ人を幸せにさせるエネルギーがあるとされ、聖なる宝石として扱われてきたのです。

Opal

Belemnite Opal

べレムナイトオパール
中生代ジュラ紀から白亜紀にかけて繁栄した軟体動物門・頭足綱の一分類群。デボン紀のバクトリテス類(真っすぐな殻を持つオウムガイの仲間)を起源とし、形態的には現生のヤリイカやコウイカに類似しています。
体の背部から先端にかけて鏃(やじり)型の殻を持っており、その直線的なフォルムから、古代ローマで用いられた直刀の短剣の一種である「クラディウス」という愛称で呼ばれる事もありました。
この殻はべレムナイトの体全体の大きさからするとごくわずかであり、これを10倍したものが全長だと推定されています。また、アンモナイトと違い、外に殻は持っていなく、殻は外套膜に覆われ、実際には内骨格として機能していました。

Opalised Shell

シェルオパール
二枚貝のものが多いが、ムール貝、巻貝も存在します。約1億年前(白亜紀)に存在した内海(エロマンガ海)の沿岸で、海の浅瀬だった地層の堆積岩の中から、オパール化した貝の化石が産出されます。

Crystal Opal

クリスタルオパール
さまざまな種類のあるオパールの中で、特に無色に近く、透明に近いものがクリスタルオパールと呼ばれています。メキシコ産の無色透明のウォーターオパールとは違い、クリスタルガラスのような結晶を持ち、ブラックオパールに匹敵する鮮やかな遊色効果を見せるものもあります。